第1章 商品(2026年8月10日 更新)

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何を学ぶ?① 売った瞬間に、なぜ利益が分かる?教科書 第1節・p22〜24
3級で習った三分法は、決算をむかえるまで「いくら儲かったか」が分かりません。仕入は「仕入」勘定にまとめて入れ、 売上原価は決算整理ではじめて計算するからです。
この節の売上原価対立法は、売った瞬間にその商品の原価を振り替える方法です。だから決算整理をしなくても、 商品勘定はいつでも在庫、売上原価勘定はいつでも売上原価を表しています。
基礎チェック ─ この節のねらい教科書 p22〜23
Q. 売上原価対立法で、売上原価が分かるのはいつ?
売った時点。売るたびに「売上原価/商品」と振り替えるので、決算整理をしなくても残高が正しくなります。
このタブの内容商品・売上原価・売上はどこ?
B/S 貸借対照表 【資産】【負債】 流動資産(商品流動負債 固定資産固定負債 P/L 損益計算書 【費用】【収益】 売上原価・販管費売上

売った瞬間に、B/Sの商品が減って、P/Lの売上原価が増えます。売れ残りだけがB/Sに残ります。

よくある誤解

記帳の方法が違えば、
もうけの金額も変わる。

三分法 → 利益は◯◯円
売上原価対立法 → 利益は別の金額

どちらが正しいのか分からなくなる

正しい理解

どちらの方法でも
利益は同じ

違うのは
・使う勘定科目
・売上原価が分かるタイミング
・決算整理が要るかどうか

同じ取引を、別の書き方で記録しているだけ

基礎チェック ─ 誤解の正体教科書 p22
Q. 同じ取引を三分法で記帳した場合と売上原価対立法で記帳した場合、当期の利益は?
同じ。記帳方法は仕訳の書き方の違いにすぎません。変わるのは勘定科目と、売上原価が分かるタイミングです。
記帳方法:仕訳の方法のこと。1つの取引に複数の書き方が認められていることがある。
三分法:仕入時に「仕入」勘定を計上し、決算整理仕訳で売上原価を算定する方法。通常、試験で出題されるのはこちら。
売上原価対立法:仕入時に「商品」勘定を計上し、売上時に「商品」勘定を「売上原価」勘定へ振り替える方法。
勘定科目 ─ 商品(資産):会社がその時点で保有する商品。
勘定科目 ─ 売上原価(費用):売上原価を示す費用の勘定科目。
基礎チェック ─ 用語の識別教科書 p22〜23
Q. 仕入れたときに「商品」勘定(資産)を計上するのは、三分法と売上原価対立法のどちら?
売上原価対立法。三分法は仕入時に「仕入」勘定(費用)を使います。売上原価対立法は商品という資産を取得したと考えます。
Q. 売上原価対立法では、売上原価を求めるための決算整理仕訳は必要?
不要。売るたびに原価を振り替えているので、期末時点で「商品」勘定=在庫、「売上原価」勘定=売上原価になっています。
教科書 p22 の図 ─ 1つの取引に対し、複数の記帳方法
取引
仕入先 商品 A社当社
商品売買(仕入取引)
記帳方法
三分法     :(借)仕入 ×× /(貸)現金 ××
売上原価対立法:(借)商品 ×× /(貸)現金 ××
1つの取引に対し、複数の記帳方法
教科書 p22 の図 ─ <三分法による仕訳>
仕入時(借)仕 入〔費用+〕××× /(貸)現金など ×××
売上時(借)現金など ××× /(貸)売 上〔収益+〕×××
決算整理(借)仕 入〔費用+〕××× /(貸)繰越商品〔資産−〕×××
※1 期首商品棚卸高
(借)繰越商品〔資産+〕××× /(貸)仕 入〔費用−〕×××
※2 期末商品棚卸高

三分法は「仕入」「売上」「繰越商品」の3つの勘定科目を使う方法。試験では、特に指示のない限り三分法で仕訳を行います。

2つの記帳方法の違い(まとめ)
記帳方法仕入時売上時決算整理
三分法仕 入 ×× / 現金など ××現金など ×× / 売 上 ××必要
売上原価対立法商 品 ×× / 現金など ××現金など ×× / 売 上 ××
売上原価 ×× / 商 品 ××
不要

同じ商品売買でも、仕入時の勘定売上時の仕訳の本数が違います。売上の仕訳(現金など/売上)は両方に共通です。

基礎チェック ─ 2つの記帳方法の対比教科書 p22〜23
Q. 三分法と売上原価対立法で、仕訳がまったく同じになるのはどの場面?
売上の仕訳。仕入は「仕入」か「商品」かで分かれ、売上原価対立法だけ原価の振替がもう1本増えます。
② 図解 ─ 900円で仕入れた商品が、どこへ行くか
取引の流れ ─ 振り替えが起きるのは②
① @300円で3個仕入れる
現金900円を払って、商品を手に入れた。まだ売っていない。
商品
900
② そのうち2個を1,000円で売る
売上1,000を計上し、売れた2個ぶんの原価600を商品から売上原価へ移す。
売れた分だけ、原価を移す
売上
1,000
売上原価
600
③ 決算をむかえる
商品勘定の残高300が、そのまま期末在庫(1個ぶん)。
決算整理は不要

②で売れた分だけ先に移しておくから、③で何もしなくても残高が正しくなります。

基礎チェック ─ 場面の理解教科書 p23〜24
Q. @300円で3個仕入れ、うち2個を売った。売上原価に振り替える金額は?
600。移すのは売れた分の原価だけ。売れ残った1個ぶん300は「商品」勘定に残ります。

仕入れた900円が、2つに分かれる

仕入れた商品 900(@300×3個)
▼  売れた2個ぶんを売上原価へ移す  ▼
売上原価 600(2個)
商品 300
売上原価(費用)= 売れた分 商品(資産)= 売れ残り=期末在庫

商品勘定の残高=期末在庫売上原価勘定の残高=売上原価。期中の仕訳だけで、財務諸表に載る金額になっています。

基礎チェック ─ 図の読み教科書 p24
Q. @300円で3個仕入れ2個を売ったあと、「商品」勘定の残高300が表しているのは?
期末の在庫。売れた分は売上原価へ移してあるので、商品勘定に残るのは在庫だけです。
③ 仕訳
仕訳例1-1 仕入時(教科書 p23)

商品を@300円で3個仕入れ、現金900円を支払った。記帳方法は売上原価対立法による。

借方貸方
商 品〔資産+〕900 現 金〔資産−〕900

三分法なら「仕入900/現金900」。売上原価対立法は商品という資産を取得したと考えるので、借方が「商品」です。

基礎チェック ─ 仕訳の読み教科書 p23
Q. 売上原価対立法で商品900円を仕入れ、現金を支払った。借方の勘定科目は?
商品。「仕入」を使うのは三分法です。売上原価対立法では、仕入れた時点ではまだ費用にしません
仕訳例1-2 売上時(教科書 p23)

上記の商品のうち2個(仕入原価の合計600円)を1,000円で販売し、現金を受け取った。

借方貸方
現 金〔資産+〕1,000 売 上〔収益+〕1,000
売上原価〔費用+〕600 商 品〔資産−〕600

売上の仕訳は三分法と同じ。2本目の「売上原価/商品」が売上原価対立法だけの仕訳です。

ひと言アドバイス勘定残高を見てみよう。「商品」勘定は期末在庫の金額になっていて、「売上原価」勘定は売上原価の金額になっているね。売上原価対立法では、期中仕訳で勘定残高が財務諸表計上額になるから、決算整理仕訳は不要なんだ。
基礎チェック ─ 仕訳の形教科書 p23
Q. 売上原価対立法で、原価600円の商品を1,000円で売った。必要な仕訳は何本?
2本。「現金1,000/売上1,000」と「売上原価600/商品600」。原価の振替を忘れるのが
Q. 原価600円の商品を1,000円で売った。「売上原価/商品」に書く金額は?
600。振り替えるのはその商品を買ったときの値段です。売価1,000は売上の金額です。
教科書 p24 の勘定図 ─ 2つの仕訳を勘定ごとに書き写すと(転記)
[1-1]仕入900 →[1-2]原価600が出ていく
商 品(資産)
[1-1]900(3個)[1-2]600(2個)
残高 300(1個)=期末在庫
商品勘定から振り替わってくる
売上原価(費用)
[1-2]600(2個)
残高 600(2個)=売上原価

教科書の勘定図はこの2つです(売上勘定は別)。[1-2]の600が商品から売上原価へ移ったことが、矢印なしでも左右の位置で読み取れます。

商品勘定は 900−600=300(期末在庫)、売上原価勘定は600(売上原価)。どちらもそのまま財務諸表に載る金額です。

基礎チェック ─ 転記の確認教科書 p24
Q. 商品勘定に借方900・貸方600と記入されている。残高はいくらで、何を表す?
300で、期末の在庫。借方(増えた)−貸方(売れて減った)=手元に残っている商品です。
例題1-1(教科書 p24)

⑴ 仕入先から商品22,000円を掛けで仕入れた。
⑵ 得意先へ商品を20,000円(仕入原価12,000円)で掛け販売した。
いずれも記帳方法は売上原価対立法による。

⑴ 仕入時
商 品22,000 買 掛 金22,000
⑵ 売上時
売 掛 金20,000 売 上20,000
売上原価12,000 商 品12,000

売上総利益=20,000−12,000=8,000。この時点ですでに、もうけが分かります。

教科書 p24 の POINT

1.三分法では、決算整理仕訳で売上原価の算定を行う。
2.売上原価対立法では、期中仕訳で売上原価を算定するので、決算整理仕訳は行わない。

穴埋め

商品売買の記帳方法(売上原価対立法)

何を学ぶ?① 同じ商品なのに、なぜ単価が1つに決まらない?教科書 第2節・p25〜27
同じ商品でも、仕入れる日によって値段は違います。100円で買った分と120円で買った分が混ざったとき、 「売った分の原価はいくらか」を決める必要があります。これが払出単価の決定方法です。
3級では先入先出法・移動平均法を習いました。2級では新たに総平均法を学びます。
基礎チェック ─ この節のねらい教科書 p25
Q. 払出単価の決定方法を決めるのは、何のため?
売った商品の原価を決めるため。売価は会社が自由に決めるもので、この方法とは関係ありません。
このタブの内容平均単価は何を決める?
B/S 貸借対照表 【資産】【負債】 流動資産(商品=月末棚卸高流動負債 固定資産固定負債 P/L 損益計算書 【費用】【収益】 売上原価売上

平均単価を1つ決めると、B/Sの棚卸高とP/Lの売上原価が同時に決まります。単価がずれると両方ずれます。

移動平均法(3級)

仕入れるたびに平均単価を計算し直す。

1/8 仕入 → 平均単価を計算
1/22 仕入 → また計算
売るたびにその時の単価を使う

何度も計算が必要で手間がかかる

総平均法(2級)

一定期間ぶんをまとめて1回で計算する。

月末(または期末)に
(期首の金額+期中の仕入金額)
÷(期首の数量+期中の仕入数量)

移動平均法を簡略化した計算方法

基礎チェック ─ 誤解の正体教科書 p25
Q. 総平均法で、平均単価を計算するのはいつ?
月末に一括して1回。仕入れるたびに計算し直すのは移動平均法です。
総平均法:一定期間の平均単価を計算し、その平均単価をもって払出単価とする方法。
平均単価=(期首の金額+期中の仕入金額)÷(期首の数量+期中の仕入数量)
月の平均単価を出すときは、「期首」を「月初」、「期中」を「当月」と読みかえる。
基礎チェック ─ 計算式教科書 p25
Q. 総平均法の平均単価は、何を何で割る?
期首を含めて割る。期首在庫を計算に入れ忘れるのが、いちばん多い間違いです。
② 図解 ─ 混ざった在庫の単価をならす
取引の流れ ─ 単価が決まるのは③
① 月初に在庫がある
前月から繰り越した40個。@100円で買ったもの。
40個
4,000
② 値段の違う商品を仕入れる
@110円で180個、@120円で280個。倉庫の中で混ざってしまう
どれがどの単価か分からない…
180個
19,800
280個
33,600
③ 月末に平均単価を出す
全部まとめて 57,400 ÷ 500個。この1つの単価で払い出す
@114.8円

③まで単価が決まらないので、月の途中は数量だけを追いかけます。

1月の平均単価を出してみる(教科書 p25 の例)

日付摘要個数単価金額
1/1前月繰越40個100円4,000円
1/8仕入180個110円19,800円
1/22仕入280個120円33,600円

1月の平均単価:4,000円 + 19,800円 + 33,600円40個 + 180個 + 280個@114.8円

1月に売った分は、何個売れていても、すべて@114.8円で払い出したものとして計算します。

ひと言アドバイス移動平均法では仕入れる度に平均単価を計算したけど、総平均法では月末に一括して計算するんだよ。
基礎チェック ─ 図の読み教科書 p25
Q. 月初40個4,000円、当月仕入が180個19,800円と280個33,600円。総平均法の平均単価は?
@114.8円。誤答は月初の40個4,000円を入れ忘れた計算です。分子・分母のどちらにも期首を入れます。
Q. 総平均法で当月の平均単価が@114.8円と出た。当月に売った分の払出単価は?
すべて@114.8円。売った順番や日付に関係なく、期間の平均単価1つで払い出します。
補足 総平均法の商品有高帳(教科書 p27)

総平均法では、月末になるまで平均単価が分かりません。そのため、払出欄と残高欄には数量だけを記入し、 単価と金額は月末に平均単価が出てから記入します。

基礎チェック ─ 商品有高帳教科書 p27
Q. 総平均法の商品有高帳で、月の途中の払出欄・残高欄に記入できるのは?
数量だけ。平均単価は月末にならないと分かりません。移動平均法との大きな違いです。
教科書 p27 の図 ─ 例題1-2 の商品有高帳(総平均法)
日付摘要受入欄払出欄残高欄
数量単価金額数量単価金額数量単価金額
5/1前月繰越10030030,00010030030,000
5/10仕入6034020,400160
5/12売上12040
5/22仕入9032028,800130
5/28売上6070
5/31次月繰越70316.822,176
合計25079,20025079,200

月の途中は数量しか書けません(「─」の欄)。単価が決まるのは月末だからです。 単価と金額が入るのは、月末に平均単価が判明したあとの5/31「次月繰越」の行だけです。
払出欄の金額合計79,200は、受入欄の金額合計79,200からもってきます。

基礎チェック ─ 商品有高帳の読み教科書 p27
Q. 総平均法の商品有高帳で、払出欄の金額合計79,200は何と一致する?
受入欄の合計。払出欄は「売れた分57,024+次月繰越22,176」で、受入れた金額の全部が行き先を持ちます。
Q. 商品有高帳の「次月繰越」70個・22,176円は、財務諸表では何になる?
B/Sの商品。売れた分(57,024)が売上原価、残った分(22,176)がB/Sに載ります。
③ 計算
例題1-2(教科書 p26)

5月の商品Zの売買状況。払出単価は総平均法による。月末商品棚卸高と売上総利益を求める。

日付摘要個数単価金額
5/1前月繰越100個@300円30,000円
5/10仕入60個@340円20,400円
5/12売上120個@550円(売価)66,000円
5/22仕入90個@320円28,800円
5/28売上60個@550円(売価)33,000円

平均単価=(30,000+20,400+28,800) ÷ (100+60+90)=79,200 ÷ 250個=@316.8円
月末数量=100+60−120+90−60=70個
月末商品棚卸高=316.8 × 70=22,176円
売上高=66,000+33,000=99,000 / 売上原価=316.8 × (120+60)=57,024円
売上総利益=99,000 − 57,024=41,976円

教科書 p27 の POINT

1.商品の払出単価の決定方法には、先入先出法、移動平均法、総平均法の3つがある。
2.総平均法とは、一定期間の平均単価を計算し、その平均単価をもって払出単価とする方法のこと。

実践チェック
実践チェック ─ 売上原価対立法教科書 p22〜24
Q1. 売上原価対立法を採用している。決算で「仕入/繰越商品」「繰越商品/仕入」の振替は必要?
不要。この振替は三分法で売上原価を計算するための手続きです。売上原価対立法は期中に原価を振り替え済みなので行いません。
Q2. 原価12,000円の商品を20,000円で販売した。売上総利益はいくら?
8,000。売上20,000 − 売上原価12,000。売上原価対立法では、この計算が販売のたびにできます。
Q3. 期中に商品を22,000円仕入れ、原価12,000円ぶんを販売した(期首在庫なし)。期末の「商品」勘定の残高は?
10,000。22,000−12,000。売れた分は売上原価へ移っているので、残るのは在庫だけです。
実践チェック
実践チェック ─ 総平均法教科書 p25〜27
Q1. 月初100個、当月仕入60個と90個、当月売上120個と60個。月末の数量は?
70個。100+60+90−120−60=70。数量は個数だけで追えます。
Q2. 総平均法の平均単価が@316.8円、月末数量が70個。月末商品棚卸高は?
22,176円。316.8×70。誤答は売価@550で計算したものです。棚卸高は必ず原価で計算します。
Q3. 売上高99,000円、売れた数量180個、平均単価@316.8円。売上総利益は?
41,976円。売上原価=316.8×180=57,024。99,000−57,024=41,976。
穴埋め

払出単価の決定方法(総平均法)

何を学ぶ?① 帳簿に400円と書いてあるのに、なぜ400円で載せない?教科書 第3節1〜2⑴・p28〜31
帳簿に「@100円が4個で400円」と書いてあっても、倉庫に行くと3個しかない、実際に売れる値段は@90円だった、ということが起こります。
帳簿の金額は「記録上の金額」にすぎません。そこで決算で、①売上原価を計算し、②数量の減り、③値段の下がりを反映させて、 貸借対照表に載せる商品の金額を決めます。これが商品の評価で、この章の最重要論点です。
基礎チェック ─ この節のねらい教科書 p28
Q. 「資産の評価」とは何を決めること?
貸借対照表計上額を決めること。この節では「商品をいくらでB/Sに載せるか」を決めます。
このタブの内容繰越商品と仕入はどこ?
B/S 貸借対照表 【資産】【負債】 流動資産(商品=繰越商品流動負債 固定資産固定負債 P/L 損益計算書 【費用】【収益】 売上原価(仕入勘定で計算)売上

決算整理では、繰越商品(B/S)と仕入(P/L)の間で金額を行き来させます。両方を同時に正しくするのが目的です。

よくある誤解

帳簿に400円と書いてあるのだから、
B/Sも400円。

帳簿:@100円 × 4個 = 400
B/S:商品 400

なくなった分・値下がりした分が資産に残ってしまう

正しい理解

帳簿の金額は記録上の金額
実際の数量と値段に直す。

実地は3個しかない → 100を減らす
実際は@90円でしか売れない → 30を減らす
B/S:商品 270

減った分は費用(棚卸減耗損・商品評価損)になる

基礎チェック ─ 誤解の正体教科書 p28〜29
Q. 帳簿では@100円×4個=400円だが、実際は3個しかなく@90円でしか売れない。B/Sの商品はいくら?
270。実際の数量3個 × 実際に売れる単価@90円。数量と単価の両方を実際のものに直します。
資産の評価:資産の貸借対照表計上額を決定すること。
帳簿棚卸数量:帳簿(商品有高帳)上の在庫数量。
実地棚卸数量:実際に保有している在庫数量。
期末帳簿棚卸高=@取得単価(原価)× 帳簿棚卸数量。いわば「記録上の金額」。
基礎チェック ─ 用語の識別教科書 p28
Q. 倉庫で実際に数えて分かった在庫数量のことを何という?
実地棚卸数量。帳簿棚卸数量は商品有高帳に記録されている数量のほうです。
Q. 期末帳簿棚卸高は、何と何を掛けて計算する?
@取得単価 × 帳簿棚卸数量。誤答のほうは、評価をすべて済ませたあとのB/S計上額の計算です。
教科書 p28 の式 ─ 期末帳簿棚卸高

期末帳簿棚卸高 = @取得単価 × 帳簿棚卸数量

商品のB/S計上額(簿記3級での考え方)

取得単価も帳簿棚卸数量も商品有高帳に記録されているので、期末帳簿棚卸高はいわば記録上の金額です。

教科書 p28 の図 ─ <期末帳簿棚卸高> 単価@100円、数量4個の場合
帳簿棚卸高 400 @100 0 4個 100円の商品が4個 100 1個

教科書は「期末帳簿棚卸高は次のように面積として捉えると、これ以降の計算が理解しやすくなるよ」と説明しています。 縦=単価、横=数量。100円の商品が4個ぶん並んでいる、と考えます。

② 図解 ─ 400円の面積が270円になるまで
決算での作業の流れ ─ ズレが見つかるのは②
① 帳簿を見る
商品有高帳には「@100円が4個で400円」と書いてある。
帳簿
400
② 倉庫を数える(棚卸し)
実際は3個しかない。しかも@90円でしか売れない。
帳簿と合わない…
数量の減り
1個
単価の下がり
10円
③ 帳簿を実物に合わせる
減った分を費用にして、繰越商品を減らす。
B/S 商品 270

②で見つかる2種類のズレが、そのまま棚卸減耗損と商品評価損になります。

教科書 p29 の表 ─ 商品の価値を下げる2つの事象
事象内容主な原因
数量の減少帳簿棚卸数量 > 実地棚卸数量紛失や盗難
価格の下落取得単価 > 期末時価単価(実際に売れる金額)季節外れの商品や旧モデルの在庫処分
教科書 p29 の図 ─ 決算整理手続きの順番
① 売上原価の算定
仕入/繰越商品
繰越商品/仕入
② 棚卸減耗損の計上
(数量の減少の反映)
③ 商品評価損の計上
(価格の下落の反映)

教科書はこの3つを「ステップ1・2・3」と呼びます。数量が先、価格が後の順番は変わりません。

教科書 p28・p29 の図 ─ 「単価 × 数量」を長方形の面積で捉える
<帳簿棚卸高> 帳簿上の単価@100円、数量4個 <数量の減少> 実地数量は3個だった <時価の下落> 期末時価は@90円だった 帳簿棚卸高 400 @100 0 4個 実地棚卸高 300 @100 0 3個 実地棚卸高 270 期末の価値 @100 @90 0 3個

斜線の部分:②は紛失による数量の減少 100/③は時価下落による単価の下落 30

横が数量、縦が単価。①の長方形(@100×4個=400)から、 ②で右側を削り(数量が3個に)、③で上側を削る(単価が@90に)と、残る面積が270になります。
教科書の「面積として捉えると、これ以降の計算が理解しやすくなる」とは、この見方のことです。

ひと言アドバイス期末帳簿棚卸高は次のように面積として捉えると、これ以降の計算が理解しやすくなるよ。
基礎チェック ─ 図の読み教科書 p29
Q. 商品の価値を下げる要因として教科書が挙げているのは?
数量の減少と価格の下落。数量は紛失・盗難、価格は季節外れや旧モデルの在庫処分などが主な原因です。
Q. 帳簿400円(@100円×4個)を、実地3個・正味売却価額@90円に直す。先に反映させるのは?
数量が先。数量を3個にしてから単価を下げます。商品評価損は実地数量に対して計算するためです。
③ 仕訳 ─ ステップ1:売上原価の算定
仕訳例1-3 売上原価の算定(教科書 p30〜31)

売上原価 = 当期商品仕入高 + 期首商品棚卸高 − 期末商品棚卸高(期末帳簿棚卸高)

決算整理前残高試算表
借方残高勘定科目貸方残高
200繰越商品
1,500仕 入
期末棚卸高は次のとおりである。
  • 期末帳簿棚卸数量:4個
  • 取得単価(原価):@100円

期末帳簿棚卸高=@100円 × 4個 = 400

借方貸方
仕 入〔費用+〕200 繰越商品〔資産−〕200
繰越商品〔資産+〕400 仕 入〔費用−〕400

売上原価 = 当期商品仕入高1,500 + 期首商品棚卸高200 − 期末商品棚卸高400 = 1,300
期首は繰越商品から仕入へ、期末は仕入から繰越商品へ振り替えます。3級で学んだ手続きと同じです。

教科書 p31 の勘定図 ─ 金額がどこへ動くか
繰越商品(資産) 期首棚卸高 200 仕入勘定へ 200 期末棚卸高 400 次期へ 400 B/S 仕 入(費用) 当期仕入高 1,500 繰越商品へ 400 期首棚卸高 200 売上原価 1,300 P/L 期首の200は仕入へ 期末の400は繰越商品へ

繰越商品の残高400がB/Sの商品仕入の残高1,300がP/Lの売上原価になります。 2本の振替は、この2つの残高を同時に正しくするために行います。

基礎チェック ─ 勘定図の読み教科書 p31
Q. 振替後の「仕入」勘定の残高1,300は、財務諸表では何になる?
P/Lの売上原価。B/Sの商品になるのは、繰越商品勘定の残高400のほうです。
基礎チェック ─ 仕訳の読み教科書 p30〜31
Q. 期首商品棚卸高200、当期商品仕入高1,500、期末商品棚卸高400。売上原価は?
1,300。1,500+200−400。期末は引くのがポイントです。
Q. 売上原価を計算するときに使う期末商品棚卸高は、帳簿・実地のどちら?
帳簿棚卸高。減った分・下がった分は、このあとステップ2・3で別の費用として計上します。
実践チェック
実践チェック ─ 商品の評価(総論)教科書 p28〜31
Q1. 帳簿棚卸数量20個、取得単価@500円、実地棚卸数量18個、正味売却価額@470円。期末帳簿棚卸高は?
10,000円。誤答はすべての評価を終えたB/S計上額です。売上原価の計算に使うのは帳簿棚卸高10,000のほう。
Q2. 前T/Bの繰越商品5,000・仕入120,000、期末帳簿棚卸高10,000。売上原価は?
115,000円。120,000+5,000−10,000。前T/Bの繰越商品は期首の在庫であることに注意。
Q3. 決算整理前残高試算表に載っている「繰越商品」は、いつの在庫?
期首の在庫。期中は動かさないため、決算整理前は前期末=当期首の金額のままです。
穴埋め

商品の評価(総論・売上原価の算定)

何を学ぶ?① なくなった分・値下がりした分は、どこへ行く?教科書 第3節2⑵⑶・p31〜34
売上原価を計算しただけでは、帳簿の商品はまだ「@取得単価 × 帳簿数量」のままです。
そこでステップ2で数量の減り(棚卸減耗損)、ステップ3で単価の下がり(商品評価損)を計上し、 そのぶん「繰越商品」勘定を減らします。減らした結果が、B/Sに載る商品の金額です。
基礎チェック ─ この節のねらい教科書 p31〜33
Q. 棚卸減耗損・商品評価損を計上すると、相手勘定(貸方)は何が減る?
繰越商品。商品という資産が減ったことを表すので、貸方は必ず繰越商品です。
このタブの内容2つの損はどこに載る?
B/S 貸借対照表 【資産】【負債】 流動資産(商品=繰越商品流動負債 固定資産固定負債 P/L 損益計算書 【費用】【収益】 棚卸減耗損商品評価損売上

減った分は消えてなくなるのではなく、P/Lの費用になります。だから借方が損、貸方が繰越商品です。

棚卸減耗:紛失や盗難などを原因とした商品の減少のこと。
勘定科目 ─ 棚卸減耗損(費用):棚卸減耗による商品の減少額を意味する費用。
正味売却価額:期末在庫がいくらで販売できそうかを見積もった金額。
勘定科目 ─ 商品評価損(費用):正味売却価額が取得原価よりも下落していることを意味する費用。
基礎チェック ─ 用語の識別教科書 p30・p32
Q. 期末在庫がいくらで販売できそうかを見積もった金額を何という?
正味売却価額。取得原価は「仕入れたときの値段」です。
Q. 「収益性が低下した」とは、どういう状態?
正味売却価額 < 仕入原価。売っても仕入値を回収できない状態なので、資産の金額を下げます。
Q. 取得原価100円、正味売却価額120円の商品。B/Sにはいくらで載せる?
100。原則は取得原価。正味売却価額を使うのは、それが取得原価より下がっている場合だけです(値上がりしても利益は出しません)。
② 図解 ─ 2つの費用の切り出し方

@100円 × 4個 = 400円 から、2つを切り出す

計算式金額
棚卸減耗損@取得単価100 ×(帳簿4個 − 実地3個)100
商品評価損(@取得単価100 − @正味売却価額90)× 実地3個30
B/Sの商品@正味売却価額90 × 実地3個270

棚卸減耗損は「取得単価」で計算し、商品評価損は「実地数量」で計算するのがポイント。 ここを取り違えると、2つとも金額がずれます。100+30+270=400 で、もとの帳簿棚卸高に戻ります。

基礎チェック ─ 計算式の使い分け教科書 p31・p33
Q. 取得単価@100円、帳簿4個、実地3個、正味売却価額@90円。棚卸減耗損は?
100。減った1個は取得単価で評価します。正味売却価額は使いません。
Q. 取得単価@100円、帳簿4個、実地3個、正味売却価額@90円。商品評価損は?
30。掛けるのは実地数量。なくなった1個は棚卸減耗損で処理済みなので、二重に数えません。
Q. 取得単価@100円、実地3個、正味売却価額@90円。B/Sに載せる商品の金額は?
270。実際の数量 × 実際に売れる単価。帳簿棚卸高400から、減耗100と評価損30を引いた金額と一致します。
教科書 p32 の図 ─ 棚卸減耗損の認識前と認識後
<棚卸減耗損の認識前> <棚卸減耗損の認識後> 帳簿棚卸高 400 @100 0 4個 実地棚卸高 300 B/S @100 0 3個 ←4個

斜線の部分:棚卸減耗損 100

横が数量、縦が単価。数量が4個から3個に減ったので、右側の1個ぶん(@100×1個=100)が横に削られます。これが棚卸減耗損です。

教科書 p33 の図 ─ 商品評価損の認識前と認識後
<商品評価損の認識前> <商品評価損の認識後> 実地棚卸高 300 @100 0 3個 実地棚卸高 270 B/S @100 @90 0 3個

上の細い斜線:商品評価損 30 / 右の斜線:棚卸減耗損 100

単価が@100円から@90円に下がったので、上側の10円ぶんが横に薄く削られます(@10×3個=30)。これが商品評価損です。
残った白い長方形(@90×3個=270)がB/Sに載る商品の金額。270+30+100=400 で、もとの帳簿棚卸高に戻ります。

基礎チェック ─ 教科書の図の読み教科書 p32〜33
Q. 「単価×数量」の長方形で、右側(横方向)を削った部分が表すのは?
棚卸減耗損。横が数量、縦が単価。数量が減れば横が短くなるので、削れるのは右側です。
Q. 棚卸減耗損100・商品評価損30・B/Sの商品270。この3つを足すといくらになる?
400。帳簿棚卸高を3つに分けているだけなので、合計はいつも帳簿棚卸高に戻ります。検算に使えます。
教科書 p31 の図 ─ 帳簿棚卸高と実地棚卸高
<帳簿棚卸高> <実地棚卸高> 商品有高帳 倉庫(3個) 期末帳簿棚卸高 @100 × 4個 = 400 100100 100100 棚卸減耗 1個

この差の1個(100円)が棚卸減耗です。紛失・盗難などが原因で、帳簿にしか存在しない在庫が生まれます。

基礎チェック ─ 帳簿と倉庫教科書 p31
Q. 商品有高帳では4個、倉庫を数えると3個だった。この1個の差を何という?
棚卸減耗。商品評価損は数量ではなく単価が下がったときの話です。
③ 仕訳 ─ ステップ2・3
仕訳例1-4 棚卸減耗損の計上(教科書 p31)

期末商品は帳簿棚卸数量4個(取得単価@100円)だが、実地棚卸数量は3個であった。

借方貸方
棚卸減耗損〔費用+〕100 繰越商品〔資産−〕100

棚卸減耗損 = @取得単価 ×(帳簿棚卸数量 − 実地棚卸数量)

棚卸減耗損 = @取得単価100 ×(帳簿4個 − 実地3個)= 100

仕訳例1-5 商品評価損の計上[仕訳例1-4の続き](教科書 p33)

実地棚卸数量3個(取得単価は@100円)の正味売却価額は@90円であった。

借方貸方
商品評価損〔費用+〕30 繰越商品〔資産−〕30

商品評価損 =(@取得単価 − @正味売却価額)× 実地棚卸数量

商品評価損 =(@取得単価100 − @正味売却価額90)× 実地数量3個 = 30

基礎チェック ─ 仕訳の読み教科書 p31・p33
Q. 棚卸減耗損100を計上する仕訳の貸方は?
繰越商品100。資産が減ったので貸方は繰越商品です。
Q. 棚卸減耗損と商品評価損は、どちらを先に計算する?
棚卸減耗損が先。先に数量を実地に合わせてから、その実地数量に対して評価損を計算します。
繰越商品の勘定で、決算整理の全体を見ると
残高270=B/Sの商品
繰越商品
400100
30
数量の減り
棚卸減耗損
100
単価の下がり
商品評価損
30

繰越商品は 400 − 100 − 30 = 270。これが貸借対照表に載る商品の金額です。

基礎チェック ─ 転記の確認教科書 p33
Q. 繰越商品の借方400、貸方に100と30。残高はいくらで、何を表す?
270で、B/S計上額。帳簿棚卸高400から、減耗100と評価損30を差し引いた金額です。
例題1-3(教科書 p34)
1. 決算整理前残高試算表
借方残高勘定科目貸方残高
5,000繰越商品
売  上160,000
120,000仕  入
2. 期末商品棚卸高は次のとおりである。
  • 帳簿棚卸高:20個 原価@500円
  • 実地棚卸高:18個 正味売却価額@470円
① 売上原価の算定
仕 入5,000繰越商品5,000
繰越商品10,000仕 入10,000
② 棚卸減耗損
棚卸減耗損1,000繰越商品1,000
③ 商品評価損
商品評価損540繰越商品540

期末帳簿棚卸高=@500×20個=10,000/棚卸減耗損=@500×(20−18)=1,000/ 商品評価損=(500−470)×18個=540
決算整理後:繰越商品 10,000−1,000−540=8,460/ 仕入(売上原価)120,000+5,000−10,000=115,000

実践チェック
実践チェック ─ 棚卸減耗損・商品評価損教科書 p31〜34
Q1. 帳簿20個・原価@500円、実地18個・正味売却価額@470円。棚卸減耗損は?
1,000円。@500×(20−18)。誤答は正味売却価額@470で計算したもの。減耗は取得単価で計算します。
Q2. 帳簿20個・原価@500円、実地18個・正味売却価額@470円。商品評価損は?
540円。(500−470)×実地18個。誤答は帳簿20個を掛けたもので、なくなった2個ぶんを二重に数えています。
Q3. 期末帳簿棚卸高10,000円、棚卸減耗損1,000円、商品評価損540円。B/Sの商品の金額は?
8,460円。10,000−1,000−540。@470×18個=8,460 と一致します(検算に使えます)。
Q4. 取得原価@500円の商品の正味売却価額が@560円だった。商品評価損は計上する?
計上しない。正味売却価額を使うのは取得原価より下がった場合だけ。値上がりでもうけを出すことはしません。
穴埋め

商品の評価(棚卸減耗損・商品評価損)

仕上げ 問題 ─ 1問1観点で答える

2択ではありません。頭の中で答えを出してから「解説」を押してください。合っていれば「OK」、まだあやふやなら「とじる」を押してください。「とじる」を押した問題は畳まれず残ります。

① 商品売買の記帳方法(売上原価対立法)

教科書 第1節(p22〜24)
Q1仕入時の処理
売上原価対立法で商品を仕入れたとき、借方の勘定科目は?
商品(資産)。三分法の「仕入(費用)」と違い、商品という資産を取得したと考える。
Q2売上時の処理
売上原価対立法で商品を売ったとき、仕訳は何本で、それぞれ何を書く?
2本。①「(借)現金など/(貸)売上」=売価、②「(借)売上原価/(貸)商品」=原価。②の原価の振替を忘れないこと。
教科書 p24 の勘定図
商 品
900(3個)600(2個)
残高300(1個)
振り替わった原価
売上原価
600(2個)
Q3決算整理の要否
売上原価対立法で、売上原価を求める決算整理仕訳が不要なのはなぜ?
期中に売るたび原価を振り替えているため、期末時点で商品勘定=在庫、売上原価勘定=売上原価になっているから。

② 払出単価の決定方法(総平均法)

教科書 第2節(p25〜27)
Q4総平均法の計算式
総平均法の平均単価の式を書ける?
期首の金額 + 期中の仕入金額)÷(期首の数量 + 期中の仕入数量)。期首を入れ忘れない
Q5移動平均法との違い
総平均法と移動平均法は、どこが違う
計算するタイミング。移動平均法は仕入れるたび、総平均法は月末(期末)に一括で1回。総平均法は移動平均法を簡略化したもの。
Q6商品有高帳の書き方
総平均法の商品有高帳で、月の途中は何を記入する
払出欄・残高欄には数量だけ。平均単価は月末にならないと決まらないため、単価と金額は後から記入する。

③ 商品の評価(売上原価の算定)

教科書 第3節1〜2⑴(p28〜31)
Q7帳簿棚卸と実地棚卸
帳簿棚卸数量と実地棚卸数量は、それぞれ何の数量
帳簿棚卸数量=商品有高帳に記録されている数量。実地棚卸数量=実際に数えて分かった数量。差が棚卸減耗。
Q8売上原価の算定式
売上原価の式と、決算整理仕訳2本を書ける?
売上原価=当期商品仕入高+期首商品棚卸高−期末商品棚卸高。
「(借)仕入/(貸)繰越商品」=期首、「(借)繰越商品/(貸)仕入」=期末。使う期末棚卸高は帳簿の金額。

④ 商品の評価(棚卸減耗損・商品評価損)

教科書 第3節2⑵⑶(p31〜34)
Q9棚卸減耗損の式
棚卸減耗損の計算式と仕訳は?
取得単価 ×(帳簿棚卸数量 − 実地棚卸数量)。「(借)棚卸減耗損/(貸)繰越商品」。
実地 300 減耗 100 @100 3個 ←4個
数量が減る=右が削れる
Q10商品評価損の式
商品評価損の計算式と仕訳は?掛ける数量はどちら?
(@取得単価 − @正味売却価額)× 実地棚卸数量。「(借)商品評価損/(貸)繰越商品」。帳簿数量を掛けると、なくなった分を二重に数えることになる。
評価損30 B/S 270 減耗 100 @100 @90 3個
単価が下がる=上が削れる。掛けるのは残った3個
Q11評価の原則と例外
商品のB/S計上額は、原則いくら?例外はどんなとき?
原則は取得原価。例外は取得原価 > 正味売却価額のとき(収益性が低下したとき)で、正味売却価額で評価する。値上がりしても利益は出さない。
Q12決算整理の3ステップ
商品の決算整理を、3ステップで言える?
① 売上原価の算定
② 棚卸減耗損の計上
(数量の減少の反映)
③ 商品評価損の計上
(価格の下落の反映)
教科書 p29 の「決算整理手続きの順番」。数量が先、価格が後
Q13B/S計上額の検算
B/Sの商品の金額を、2通りで求められる?
①@正味売却価額 × 実地棚卸数量、②期末帳簿棚卸高 − 棚卸減耗損 − 商品評価損。2つが一致すれば計算は正しい